「寄指(または引指)」で指定した指値値段と、対象銘柄の始値(または終値)が合致しているのに約定がつきませんでした。どうしてですか?

Q

「寄指(または引指)」で指定した指値値段と、対象銘柄の始値(または終値)が合致しているのに約定がつきませんでした。どうしてですか?

A

「寄指(または引指)」として指定された指値値段と対象銘柄の始値(または終値)が同じ場合でも、約定がつかずに失効となることがあります。

まず、東京証券取引所では始値や終値を決定するにあたり、下記の「板寄せ方式」を採用しております。

【板寄せ方式の売買成立条件】

1. 成行の売り注文と買い注文すべてが約定すること

2. 約定値段より高い買い注文と、約定値段より低い売り注文がすべて約定すること

3. 約定値段において、売り注文または買い注文のいずれか一方のすべてについて約定すること


当該ルールに基づき、対象銘柄の寄前気配において、売気配数量または買気配数量のいずれかが一方を上回っている 3. の状態である場合、もう一方の一部が約定しないという事象が発生いたします。

なお、一部が約定しないという事象についてですが、東京証券取引所では、全ての受付済注文について、予め定められた「価格優先原則」および「時間優先の原則」に従って約定を成立させているため、劣後する注文が失効するものです。

【価格優先原則】

売注文については、値段の低い呼値が値段の高い呼値に優先し、買注文については、逆に、値段の高い呼値が値段の低い呼値に優先するという原則。また、成行注文については値段を指定した呼値に優先する。

【時間優先原則】

同じ値段の注文については、注文が発注された時間の先後によって、先に行われた注文が後に行われた注文に優先するという原則。

【関連FAQ】

▷取引所が株式の売買を成立させる注文の順序について教えてください。(「価格優先の原則」と「時間優先の原則」)

最終更新日:2022年7月4日

上記Q&Aは参考になりましたか?